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水質分析(飲料水・井戸水・プール)
2020.06.26(金)

【飲料水分析】消毒副生成物とは?種類や有害性についてご紹介!

消毒副生成物

トリハロメタンという言葉をご存知でしょうか?

これは水道水に含まれる消毒副生成物という物質の一種で、発がん性の恐れがあると言われています。

そのため、水道法、建築物衛生法では消毒副生成物の水質基準があり、事業者は水質検査を行う義務があります。

そこで今回は、消毒副生成物とはどういう物質なのか、種類や有害性についてご紹介していきます。

まず最初に、消毒副生成物についてご説明します。

消毒副生成物について

消毒副生成物とは、消毒剤と水中の不純物が反応し、発生する物質のこといいます。

なぜ消毒副生成物が発生するのか

水道水は、川の水などの原水を浄水場にて浄化し、消毒剤を加えています。

ですが、原水には様々な不純物が含まれており、浄水場ではこれらの不純物を可能な限り取り除いて、飲料に適した状態にまで浄化していますが、完全に取り除くことはできません。

その結果、消毒剤と浄化しきれなかった不純物が反応し、消毒副生成物という物質が発生します。

次に消毒副生成物の種類と有害性についてご説明します。

消毒副生成物の種類と有害性について

消毒副生成物には多くの種類があり「トリハロメタン」などが代表的な消毒副生成物になります。

トリハロメタンとは

トリハロメタンとは、クロロホルム、ブロモジクロロメタン、ジブロモクロロメタン、ブロモホルムの4つの物質の総称です。

トリハロメタンの有害性

  • クロロホルム…肝臓障害、腎臓障害の原因、発がん性が疑われています
  • ブロモジクロロメタン…肝臓障害、腎臓障害のおそれ、発がん性が疑われています
  • ジブロモクロロメタン…肝臓障害、腎臓障害のおそれ、遺伝毒性が疑われています
  • ブロモホルム…肝臓障害、腎臓障害のおそれ、遺伝毒性が疑われています

トリハロメタン以外にもホルムアルデヒド、塩素酸、ハロ酢酸という物質があり、血液の障害、発がん性が疑われています。

消毒副生成物の発生に影響する要因

1.水が滞留している貯水槽

消毒副生成物は、温度が高く、反応時間が長いほど発生量が多くなります。

特に水温が高くなる夏場には注意が必要ですので、貯水槽に水をためて使用している場合は、滞留時間が長くならないように注意してください。

2.消毒剤に含まれる不純物や消毒剤の劣化

消毒剤は品質の良いものを使用し、高温になる場所での長期間の保管を避けるなど劣化を防ぐ対策が必要となります。

3.必要以上に消毒剤を使用すること

消毒副生成物を増加させる原因となるため、適切な濃度に管理することが必要となります。

消毒副生成物の水質検査

消毒副生成物は温度が高いほど発生しやすくなるため、建築物衛生法では、水温が高くなる6月から9月の間に1回、消毒副生成物の水質検査を行うこととされています。

検査項目

消毒副生成物水質検査項目

最後に

今回のブログでは、消毒副生成物とはどういう物質なのか、種類や有害性についてご紹介しました。

これから暑くなる時期ですので、消毒副生成物にはお気をつけください!

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