【計量証明書】報告書の種類と見方について
当社では、水質や作業環境などの測定、分析を行っており、その分析結果を報告書としてお客様にご提出しています。
そこで今回は、報告書の種類とその見方についてご紹介したいと思います。
報告書の種類について
報告書の種類は大きく分けると、計量証明書とそれ以外の報告書に分けられます。
計量証明書
計量証明書とは、計量法の規定に基づいて発行される報告書のことをいいます。
計量証明書の発行を事業として行うためには、都道府県の登録を受ける必要があります。
当社は環境計量証明事業の登録を受け、大気、水または土壌中の濃度について計量証明書を発行しています。
ただし、以下のものは対象外となります。
- 建築物内の空気
- 飲料水、温泉水
- 土壌と一体化していない産業廃棄物
- 風速(速さ)、温度、透視度、電気伝導率、色度、臭気、石綿濃度、大腸菌群数
計量証明書以外の報告書
計量証明対象外の項目の場合は、その旨を明記するか、検査報告書などで報告する形になります。
飲料水の水質検査や、産業廃棄物の溶出試験は、検査報告書でのご提出となります。
作業環境測定は、厚生労働省のモデル様式に準じた様式で報告書を作成します。
報告書の見方について
今回は、計量証明書を例にして報告書の見方をご説明します。
実際の計量証明書
①報告書の種類
報告書が「計量証明書」なのか、それ以外の「検査報告書」なのかを記載します。
計量証明書の場合は、ロゴマークを表示します。
②報告書の宛名
報告書の提出先の名称を記載します。
ご依頼いただいたお客様以外に、例えば、報告書を役所に提出する場合には、代わりに役所の指定する宛名を記載することもできます。
③試料の種類、採取日時、採取場所
試料の種類は「工場排水」、「地下水」などと記載します。
採取場所には、「最終放流口」など、どこで採取したかがわかる名称を記載しています。
この部分は、お客様の要望に沿った名称を記載することができます。
④計量の対象
ご依頼いただいた分析項目を記載します。
ここに記載できる項目は、あらかじめ都道府県に登録したものに限られます。
※検査報告書では、その制限はありません。
⑤計量の結果
分析結果の数値と単位を記載します。
項目ごとに使用する単位が異なりますが、最も多く使用されるのは「mg/L」です。
対象成分が、1リットル当たり何mg(1000分の1g)含まれているかを表します。
測定値が、項目ごとに定められた表示下限値を下回る場合には「未満」を表記します。
表示下限値とは
表示下限値とは、それより少ない量を表示しても、分析の成分が担保されている値のことです。
通常、基準値の1/10を目安に設定されます。
⑥計量の方法
項目ごとに定められた測定方法を記載します。
別紙にまとめてある場合には、その番号などを記載します。
計量の方法もあらかじめ登録した方法を使用しなければなりません。
⑦特記事項
備考欄です。
計量対象外であることや、お客様の要望により基準値などを記載することがあります。
⑧計量証明に係わらない事項
水温など計量証明対象外の項目は、この欄に記載する場合があります。
⑨報告書の様式
計量証明書は、様式もあらかじめ登録したものを使用しなければなりません。
最後に
今回のブログでは、報告書についてご紹介しました。
当社では、報告書を発行するだけでなく、お客様のご要望により、結果の評価、考察、年間の推移などの補足資料の作成も行っております。
ご相談などありましたら、お気軽にお問い合わせください。