PCB(ポリ塩化ビフェニル)使用製品・廃棄物の処分期間がせまっています
9月下旬に「小泉環境相が北九州市で市長と面会し、2022年(令和4年)3月末にPCB処理を完了する約束を守れないことを陳謝した上で「心苦しいが、早期の処理完了を目指すために協力が必要だ」と要請」というニュースがありました。
PCB使用製品・廃棄物があるかもしれない方はどういうことなのか、気にされていると思います。
そこで今回は、PCBとは何か、PCB使用製品・廃棄物に対する今後の対応についてご紹介したいと思います。
※参考:愛知県「PCB使用製品及びPCB廃棄物の処分期限が迫っています」
※参考:環境省「ポリ塩化ビフェニル(PCB)使用製品及びPCB廃棄物の期限内処理に向けて」
PCBについて
PCBとは「ポリ塩化ビフェニル」のことです。
ポリ塩化ビフェニルは、絶縁性・不燃性に優れた化学物質で、電気機器を始め幅広い用途で使用されていましたが、カネミ油症事件が発生するなど毒性が社会問題化し、国内では昭和47年以降製造されていません。
しかし古い工場やビルなどで使用されていた変圧器等には年代によって、高濃度のPCB(0.5%超)や低濃度のPCB(0.5ppm超)が含まれています。
※1ppm…100万分の1であるを表す数値
これを適正に処理するために「PCB処理特別措置法(PCB特措法)」が制定されました。
この中で高濃度PCB廃棄物等は国が中心になって設立したJESCOの全国5か所の事業所で期限までに処理することとなっていました。
しかし期限内に処理が終われそうにないことから、環境大臣が設置先の自治体に陳謝することになったわけです。
現在、処理完了期間は以下の通りとなっています。
処理完了期間 ※2021年11月現在
- 高濃度PCB廃棄物…2022年(令和4年)3月末or2023年(令和5年)3月まで(地域により期間が異なります)
- 低濃度PCB廃棄物…2027年(令和9年)3月まで
もしみなさんの工場等に古いコンデンサーや変圧器がありましたら、各メーカーや(一社)日本電機工業会のWEBで確認してみてください。
当社ではPCBの含有量の測定を行っています。上記機器にPCB含有の可能性があるようでしたら濃度測定をお勧めします。
最後に
今回のブログでは、PCBとは何か、PCB使用製品・廃棄物に対する今後の対応についてご紹介しました。
PCB含有量の測定についてご相談などありましたら、お気軽にお問い合わせください。