【作業環境測定】金属類測定についてご説明!
作業環境測定の一つである金属類測定は労働安全衛生法第65条により、指定作業場において作業環境測定機関による定期的な測定が義務付けられており、特定化学物質の金属類や、一定の鉛業務を行う屋内作業場の鉛測定を行うことが定められています。
金属類は特定化学物質中毒予防規則、鉛は鉛中毒予防規則により詳細が定められています。
そこで今回は、作業環境測定の金属類測定についてご紹介します!
金属製品の加工などを行っている事業者の方々に、今一度復習いただける内容となっておりますので、ぜひご確認ください。
まず、最初に金属類(鉛以外)についてご説明します。
金属類(鉛以外)について
金属類(鉛以外)とは、特定化学物質に指定されているカドミウムやニッケルなどの金属類のことです。
測定対象金属類一覧
特定化学物質に指定される金属類は6ヶ月に1回の作業環境測定を行わなければなりません。
上記の金属類の他に、鉛は体内で分解することができないため、何らかの原因で人体に多く取り込まれると手足の痺れや筋肉の痙攣などの中毒症状を引き起こす原因となります。
このような健康被害を起こさないために、鉛には鉛中毒予防規則が制定されています。
鉛中毒予防規則について
鉛中毒予防規則とは、労働安全衛生法のもと、作業者が鉛による健康被害を受けることを予防するために作られた規則のことです。
測定対象の作業場について
下記の表が鉛中毒予防規則によって定められた作業場になります。
鉛は作業環境測定を1年に1回、行わなければなりません。
また、測定対象の作業が多くある業種としては
- 金属製品製造業
- 電気機械器具製造業
などがあります。
参照:e-GOV「労働安全衛生法施行令 別表第四 鉛業務」
金属類の分析方法について
金属類の大半は、一部例外はありますがろ過捕集という、空気をろ紙に通過させる方法で採取をします。
その後、硝酸や塩酸といった酸を用いてろ紙の金属を溶かし、その溶液を原子吸光やICP-MSといった分析機器を用いて分析をします。
最後に
今回のブログでは、作業環境測定の金属類測定についてご紹介しました!
作業環境測定の金属類測定についてご相談などがありましたら、お気軽にお問合せください。