【コラム】なぜ消毒用アルコールにはエタノールが使用されるのか
新型コロナウイルス感染症について世界保健機関(WHO)は、令和2年1月30日に「国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態(PHEIC)」を宣言しました。
その後、世界的な感染拡大の状況、重症度などから3月11日に新型コロナウイルス感染症をパンデミック(世界的な大流行)とすると表明しました。
現在世界中でまん延している新型コロナウイルスの消毒剤として厚生労働省は
- 消毒用アルコール
- 0.05~0.1%の次亜塩素酸ナトリウム溶液
- 石鹸
による洗浄を推奨しています。
消毒用アルコールには、主にエタノールが使用されています。
そこで今回は、消毒用アルコールとしてエタノールが使用される理由についてご紹介したいと思います。
消毒用アルコールとしてエタノールが使用される理由とは?
なぜ消毒用アルコールとしてエタノールを使用するのでしょうか?
(エタノールの殺菌作用についてはこちらのブログをご参照ください)
ウイルスの脂質膜を溶かすだけならより効果のありそうな薬剤がありそうですし、現在消毒用アルコールが非常に入手しにくい状況になっていますので、ほかのアルコール類で消毒できないでしょうか?
答えとしては、低級アルコール類(メタノール、プロパノール、イソプロピルアルコール、ブタノールなど)であれば、エタノールとほぼ同様の効果が期待できるそうです。
※ノンエンベロープウイルスに対する効果を高めるため、アルコールにクエン酸などを混ぜて酸性にしたアルコール消毒剤も有効とされています
ではなぜ、エタノール以外の低級アルコール類はあまり使用されないのでしょうか。
低級アルコール類が使用されない原因とは?
エタノール以外の低級アルコール類は
- 毒性がある
- 可燃性を持っている
- 副作用(手荒れなど)が強い
- 生産コストが悪い
- 流通の問題
などの問題点があるため、一般的には使用されていません。
つまり、エタノールが一番安全性が高く、コストパフォーマンスも良いということなのです。
※例外として、医療用ではイソプロパノールという消毒剤が使用されている場合もあります。
最後に
いかがだったでしょうか?
今回のブログでは、なぜ消毒用アルコールにはエタノールが使用されるのかについてご紹介しました。
消毒用アルコールは万能というわけではないので、過信は禁物です。
当社では、高濃度エタノールのご紹介をしていますので、お気軽にお問合せください。
また、なぜ消毒用アルコールはコロナウイルス対策に効果があるのかや消毒用アルコールの正しい使用方法についてご紹介しているブログもありますので、ぜひご覧ください!