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アスベスト
2022.03.23(水)

【石綿調査】アスベストとは何か?アスベストによって起きる病気ついて

石綿調査 アスベストの病気

大気汚染防止法の一部を改正する法律によりアスベストの規制が強化されました。

ではアスベストとは、どういったものなのでしょうか?

なぜ規制を強化することになったのでしょうか?

そこで今回は、アスベストとは何か、アスベストによって生じる疾患についてご紹介したいと思います。

アスベストについて

アスベスト(別名:石綿)は、天然に生成した極めて細い鉱物繊維(髪の毛の1/5,000程度)で、熱、摩擦、酸やアルカリにも強く丈夫で変化しにくいという特性を持っています。

しかも安価であるため、「奇跡の鉱物」や「魔法の鉱物」と呼ばれていました。

石綿の用途はおよそ3,000種、うち約8割は建材(吹付け材、保温・断熱材、スレート材など)として昭和30年(1955年)頃から使用が一般化し、工場・ビル等から一般住宅まで、様々な建築物等に広く使用されてきました。

他に摩擦材(自動車のブレーキ部品など)、シール断熱材などの用途があります。

現在確認されているアスベストの種類は、以下の6種類です。

  • クリソタイル(白石綿)
  • アモサイト(茶石綿)
  • クロシドライド(青石綿)
  • アンソフィライト
  • トレモライト
  • アクチノライト

また以下の3種類は、輸入や製造など任意ではない形で発見されたアスベストで2008年に規制対象になりました。

  • アンソフィライト
  • トレモライト
  • アクチノライト

どういった建築物に使用されているのか

上記に説明した通り、アスベストは非常に優秀な鉱物として多用されていました。

したがって規制が開始される前の古いビルや、駅、市役所などの天井や、壁、床、巾木に使われていることがあります。

それだけではなく、床にPタイルを貼り付ける時に使用する接着剤や、壁紙自体に含まれていることもあります。

当社の従業員の経験談なのですが、ちょっと古い給湯器の配管保温材の中に使用されていたり、車のブレーキパッドにもアスベストが使用されていたこともあり、車の排気ガスからアスベストが検出されたこともあったそうです。

アスベストによって生じる疾患について

アスベストを吸入することによって生じる疾患としては、中皮腫、肺がん等が知られています。

発がん性は、青石綿が一番強く、白石綿が一番弱いです。

WHOの報告書によれば、白石綿1に対して茶石綿はその100倍、青石綿は白石綿の500倍の発がん性があると言われています。

厚生労働省の人口動態統計によると、中皮腫による死亡者は、平成7年の500人から令和元年には1,466人となっており、約20年間で約3倍に増加しています。

参考:厚生労働省「都道府県(特別区-指定都市再掲)別にみた中皮腫による死亡数の年次推移(平成7年~令和元年)

また、業種別の石綿救済法に基づく特別遺族給付金の支給決定状況(令和2年度)から建築・建設関係作業者が約6割と一番多く占めております。

最後に

今回のブログでは、アスベストとは何か、使用されている事例についてご紹介しました。

当社では、アスベスト調査を承っております。

調査についてご相談などがありましたら、お気軽にお問い合わせください!

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