【事務所衛生基準規則】シックハウス症候群とは?症状とホルムアルデヒドの管理について
暑さが原因の体調不良と聞くと、熱中症を思い浮かべる方が多いかと思いますが、ほかにも気温や湿度が高くなるほど発症率の高まる病気があります。
それは、シックハウス症候群(Sick House Syndrome)です。
直訳すると「病気の家 症候群」つまり、“居住者の健康を維持するという観点から問題のある住宅においてみられる健康障害の総称”を意味する言葉として広く使用されています。
そこで今回は、シックハウス症候群とは何か、何が原因でどんな症状があるのかについてご紹介したいと思います。
正しい知識と理解を深め、より一層、衛生管理の徹底に努めていきましょう!
「シックハウス症候群」の症状について
シックハウス症候群の症状は多岐に渡り、発症の程度にも個人差がありますが、主な症状として
- 目がチカチカする
- 涙が出る
- 鼻水が出る
- のどが渇く、痛む
- 咳が出る
- 喘息や皮膚炎の悪化、頭痛
- めまい
などが挙げられます。
これは、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、トルエン、キシレンなどの化学物質が人の粘膜を刺激するためであると考えられています。
これらの物質は、住まいにおける接着剤や塗料、防腐剤として壁や天井、押し入れや床フローリングなど多くの場所に使用されているほか、タンスや食器棚といった木製家具にも多く使用されています。
また、これらは揮発性物質で、気温が高くなるにつれ発散量が急速に増加し、室内の化学物質濃度が高くなるため特に夏場は注意が必要です。
加えて、昨今の家は高気密・高断熱で隙間が少ないため、揮発性有害物質が室内に溜まったままの状態になりやすく、夏場はエアコンを付ける機会が増え、換気をする機会が減ることも発症が増える要因と言われています。
こうした背景から、シックハウス症候群の主原因化学物質であるホルムアルデヒドは、職域における事務室においても、「事務所衛生基準規則(事務所則)」の適用を受け、空気環境に関する基準が定められています。
事務所則による空気環境に関する基準について
職域における使用者及び利用者の健康を守るために、事務所則ではホルムアルデヒドの基準値が定められています。
ホルムアルデヒドの基準値
※ホルムアルデヒドは、新築や改装、模様替えのあと、周囲の気温が高くなる夏期に、建材や壁紙などから、部屋の空気を汚染するため。
なお、特定建築物(特定の用途を持つ建築物(興行場や図書館など)のうち、床面積が3000m2以上のもの)では「建築物における衛生的環境の確保に関する法律」、学校等では「学校環境衛生の基準」で同じように基準が定められています。
最後に
今回のブログではシックハウス症候群とは何か、何が原因でどんな症状があるのかについてご紹介しました。
当社では、シックハウス症候群関連項目の濃度測定を行っております。
ご相談などありましたら、お気軽にお問い合わせください。