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溶接ヒューム測定
2021.08.11(水)

【溶接ヒューム測定】溶接種類別の実際の測定値について

溶接種類別の測定値について

溶接ヒュームに関する特定化学物質障害予防規則の改正が行われて、早4か月が経ちました。

溶接作業がある事業者の皆さん、測定の方はお済みでしょうか?

※実際の溶接ヒューム測定の様子についてはこちらのブログを参考にしてください

当社でもある程度の数測定を行い、溶接種類ごとの傾向がつかめてきました。

そこで今回は、実際の溶接ヒュームの測定値を種類ごとにご紹介したいと思います。

対象となる溶接作業について

溶接ヒュームの測定対象となる作業は金属をアーク溶接する作業、アークを用いて金属を溶断し、又はガウジングする作業その他の溶接ヒュームを製造し、又は取り扱う作業とされています。

具体的には被覆アーク溶接、ティグ溶接、炭酸ガス溶接、MAG溶接などになります。

レーザービームや酸素・アセチレンなどの燃焼ガスを熱源とする溶接、溶断、ガウジングは対象外となります。

また、対象作業であっても自動溶接機による溶接の場合は、溶接機トーチから十分離れている場合、隔壁などで溶接ヒュームがばく露する恐れがない場合は対象外となります。

溶接ヒュームの実測値について

溶接ヒュームの基準値は、吸入性マンガンとして0.05mg/㎥となります。

この基準値は、アーク溶接等作業を行われている作業場においてはかなり厳しいものとなります。

ただ、アーク溶接といっても様々な種類があるため、測定値にも差がでます。

今回は、当社で現在(2021年7月)までに測定したものをご紹介します。

※あくまで測定実績のまとめです。全部の作業場がこのデータに収まるという訳ではありません。参考として見てください。

溶接種類別の測定結果

測定値

測定結果を見ると、炭酸ガス溶接、MAG溶接は半数以上の作業場において基準値を超える値となり、次いで被覆アーク溶接が高く、金型の修正などで使用されているティグ溶接は低い値が多いです。

実際の溶接現場においては、溶接機の電圧や、他の付随作業の多少、溶接量自体が異なるため、ケースバイケースとなりますが、傾向は見てとれるかと思います。

現在、使用すべきマスクについて

この測定が始まり、様々な事業所を拝見させていただいていますが、防じんマスクではなく、不織布やウレタンマスクを使用している作業者の方もいます。

上記表の様に、溶接ヒューム濃度が高い作業場が多い上、現状においても粉じん障害予防規則による防じんマスクの使用が求められているのでDS2などの防じんマスクを使用してください。

令和4年4月からは溶接ヒュームの測定結果に基づいて選定したマスクの使用が必要になります。

高濃度の作業場の場合、その濃度に見合ったフィルター性能のマスクを使用する必要があります。

最後に

今回のブログでは、実際の溶接ヒュームの測定値を種類ごとにご紹介しました。

溶接ヒューム測定についてご相談などがありましたら、お気軽にお問い合わせください。

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